前回ではスプール周りの分解点検とグリスアップしました。
リールのパーツではスプールの他にも一番多く海水浴をし、他のベアリングよりも回転数の高いラインローラーは、磨耗劣化が進み易い箇所になります。
ハンドル1回転につきハンドルノブとドライブギヤは1回転、ピニオンギアで回るローターは数回転てす。そんな回転数に対してラインローラーは10回転以上回転します。
そんなことから、ラインローラーは釣行の度、注油くらいしておきたい箇所ですね。
ローター周りのメンテナンスは、私は疎かにしており、あまりメンテナンスしないベールの軸周りを分解洗浄し、グリスアップしようと思います。
今回のパーツ洗浄も、この入れ歯洗浄用の超音波洗浄を行いました。
塩抜きが目的なら、この超音波洗浄は簡単に塩を隅々の奥から溶かし出して洗い出してくれます。
金属パーツに付着したグリスとなると油系の強力な洗剤でないと落とせません。
その場合は遅乾タイプのパーツクリーナー液に浸して、超音波洗浄すると簡単にキレイになります。
比較的安価な割に、1台持つと何かと便利です。
ては、ローターを外していきます。
0.89mmの六角レンチを使います。
ここまでは準備作業みたいなものです。
では、ここから本格的な分解開始!
ビス3本外して、リテーナーを外します。
ローターナットに目印を付けておきます。
この目印の先にはポッチがあります。
ローターナットは19mmレンチにて外します。
ローターを外せます。
ローターの裏側はこんな感じです。
裏側を見ただけとてもクオリティーが高い!とことが分かります。
20 ストラディックSW5000のローター裏側は、こんなノッペリとしたプラスチックローターですからね。
このあたりの分解までで感じたクオリティーや装備されるテクノロジーは、20ストラディックSWより15ツインパワーSW5000のほうが上ですね。
ちなみにローターナットはこんな部品構成です。
ベアリング内側にプラスチックのカラーが入っていて、シャフトと滑り易くなっていますね。
ベアリングも入っていますので、高荷重時にも回転か楽ですね。
このローターナット部品は、苦労してストラディックSW5000にも組込んでみました。
ツインパワーSWは21年式が発売されましたが、15年式でもまだ十分なメカ機能が装備されていますね。
ビス3本外して、クラッチ周りを外します。
ゴムシールも外します。
クラッチの防水カバーを取り、クラッチ部にバンタムオイルを馴染ませておきました。
ピニオンギアを外しておきます。フリクションリングを外しますと、隠れていたボルトが現れます。
トルクスレンチT8サイズとプラスドライバーを使い、本体を固定するボルトを外します。
(トルクスはT9でも外せました。)
ローター周りのトルクスは、T6とT5サイズも使用していますので、セットて購入したほうが安価だと思います。
ここにもトルクスネジがあります。カバーを外すには先程のトルクスレンチセットが必要になります。
これで本体を分割出来ました。
ドライブギヤを外すと内部部品まで到達出来ます。
数年使用した本体ゴムシールは伸びていました。交換したほうが良さそうですね。
ベールを戻すバネ周りにもグリスアップしておきました。
ここのカバーを外すには、T5かT6サイズのトルクスが必要になります。
良く見ると滑り良くするようなパーツも装備されており、ここにもクオリティーの高さを感じられました。
ツインパワーシリーズは、とてもクオリティーが高いですね。
カピカピに干上がったグリスでしたが、これで滑らかな軽い回転に戻りました。
15年式とは言えツインパワーSWはまだまだ高性能リールですが、メンテナンスしていない状態だと、20ストラディックSWのPGタイプ方が回転は軽めでした。
改めてPGタイプが好みであること、日頃のメンテナンスは重要であることを実感しました。