先日購入したばかりの20ツインパワー4000PGですが、早々にボールベアリングを追加しました。
今回ボールベアリングを追加する箇所は、リール内部のウォームシャフト前後の2個になります。ここへボールベアリングを追加する場合、リール本体をほぼ全バラシにする必要があります。オーバーホールとあまり変わらない作業を伴います。
ノーマル状態で、すでに回転が超軽いため、本当に必要なのか?と、疑問に思います。
考えているだけは分かりませんので、やって確かめれば良いだけの事です。
どうせオフシーズンは暇なのですから、リールの分解と改造位でもして、楽しもうと思います。
それでは分解していきます。
スプールを外します。
0.89mmの六角棒レンチを使いセットスクリューを外し、メインシャフトベアリングガイド周りの部品を、ドラグ音出シラチェットと一緒に、まとめて外します。
今回はオーバーホールが目的ではないため、細かくは分解しません。
ここからローターを外していきます。
リテーナーと呼ばれるゴムシール(ローターベアリングシール)を押える部品を外します。ネジ2本外すだけです。
リテーナーとローターベアリングシールを外すと、ローターナットベアリングが現れます。
私はローターナット部にボールベアリングを追加し、滑りの良い樹脂製カラーを組み込んであります。
ローターナットは12mmサイズになります。
メガネレンチやディープソケットレンチにて外します。
注意:逆ネジとなっています。時計回転方向に回すとネジが緩み外せます。
ローターナットを外したら、ローターを外せます。
折角なのでローターの重量を測ってみました。
59g!軽!
これが金属製ローターとは驚きですヮ(゚д゚)ォ!
技術力と設計力の塊ですね。
その後の分解でも同様に、パーツの凄さを実感し過ぎました😆
因みにボディーのみの重量は105gでした。
こちらも、軽!
ローターを外すと、リール本体はこの様になります。
前面に見えるアルミ製のローターカラーとフリクションリングを外します。どちらも抜き取るだけです。
次にロータークラッチ組を外します。
ネジ3本を外します。
ロータークラッチ組、ロータークラッチインナーを、引き抜いて外せます。
ロータークラッチガイドシールのゴムも外します。
ロータークラッチを分解すると、組立てる事がとても大変です。オーバーホールではないため、何もしません。
ロータークラッチを外すと、リール前面はこの様になります。
ここからリール本体のケースを分解していきます。
ボディガードを留めているネジを外します。
ここが、星型をしたトルクスネジになっています。サイズはT6になります。
トルクスネジを外してボディガードを外すと、一緒にボディカバーも外せます。
ボディとケースを分解していきます。
ネジ3本を外します。ここのネジもトルクスネジになります。
トルクスサイズは、T8になります。
先程のT6サイズと合わせて、トルクスドライバーセットを購入した方が、安価だと思います。
リールのボディをひっくり返し、ボディを留める最後の1本のネジを外します。
ここはプラスドライバーになります。
先端形状が細めなプラスドライバーを使用します。
これでようやくボディを分解出来ました。
慣れてくると、ここまで30分もしないで分解出来ます。
ボディを開けて見ると、クオリティーが高い部品がゴロゴロと横たわっていました。
メインシャフトやウォームシャフトにコーティングがされていますして、メインギヤは凄く綺麗な加工(精度高い)がされています。
滑らかな回転に必要なギヤ類には、曲げ座金によってガタつきが少なく取付けられています。
中堅機種にも見倣いたい組込みですね。
すでに見倣って改造したリールがありましたが、上位機種のギヤの造りと回転性能は、更に上でした。
メインシャフトを外すため、まず前面のベアリング押エ板を外します。
ピニオンギアを外します。
ここの曲げ座金が、回転する時のギヤの噛み込みを滑らかにしているのですね!
摺動子ガイドのステンレス棒を外すと、メインシャフトを外せます。
これで、ようやくウォームシャフト分解に移ります。
ウォームシャフトカバーを外します。
今回の改造箇所であるウォームシャフトがようやく現れました。
ウォームシャフトの前側に配置する、樹脂製のブッシュが、ボディに取付けられています。
ピックアップツールを使って抜き取ります。
ブッシュがグリスの表面張力によって、なかなか抜けませんでした。
今回用意したミニチュアベアリングを並べておきます。
ブッシュの横幅は2.5mm
同じサイズのボールベアリング ミネベアのDDL-520ZZW52に交換しました。
ウォームシャフト後部へボールベアリングを取付ます。
ここでの注意点、ウォームシャフトにいきなりボールベアリングを取付ると、金属同士が接触することになり抵抗となります。
内径3mmのステンレスワッシャー(シム)を入れておきます。クリアランスが極僅かだったため、厚み0.1mmとしました。
ボールベアリングを組み込みましたら、ここからは組立てとなります。
グリスアップしながら組戻していきます。
組立ては分解の過程を巻き戻していくだけなのて、作業スピードは早まりますため、分解と同じ位の時間になりました。
組み上がってハンドルを回転させてみましたが、
さらに高い回転性能となりました。
ウォームシャフトにボールベアリングを追加することは、費用と労力を要します。
それ対する効果ですが、バツグンに良い改造箇所と言えます。
リール部品に関する知識も得られるため、とても良い勉強にもなりました。