分割ボート釣りブログ

東京湾内房付近にて、分割ボートを使ったライトジギングを楽しんでいます。艤装品製作のため沢山の道具や材料を購入ますので、それらを家庭へ還元するDIY作業も行います。また、海だけではなく、流れ込んでくる川の調査と称する登山も行います。そんな内容を記録するブログになります。

ステンレス製 船外機スタンドの製作(2馬力用 自作)

目次

 

はじめに

船外機スタンドを2×4木材にて自作し、使用してきました。

これまで問題なく使用できましたが、無駄に余るステンレス材を消費させる目的も兼ね、この度製作してみました(^_^;)

 

材料購入

まずは材料を物色しに帰宅途中にホームセンターへ立ち寄りました。

数あるホームセンターのなか向かった先は、コーナンプロになります。帰宅途中下車して立ち寄れる便利な場所にあり、材料系の品揃えが豊富なためです。

 

何度も足を運ぶのは面倒くさいため、即決購入してきた材料たちは、コチラになります。

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大蔵ざらえ(セール品、掘り出し物)と言うコーナーにあった、ステンレスパイプ 10A-SUS304TP が、短いとは言え1本110円、220円とかなり格安でした。

sch番号まで詳しく調べていませんが、肉厚からはsch20か40くらいだと思います。

この材料たちは、スタンド上部のハンドル、左右のフレームを連結する部材にする予定になります。

他にパイプバンドを購入してきました。溶接作業する際、仮固定するための金具となります。

 

船外機スタンドを製作するための材料は、これだけでは当然不足しています。

それはメインフレームとなる材料たちです。

最も強度が必要となるメインフレーム下部には、一番多くストックしている20Aサイズのパイプを使用することとしました。

パイプ強度からするとメインフレームとなるパイプサイズは、10Aか15Aで良かったのですが、以前にスクラップ販売される方から長さ600mmの20Aサイズを多く購入し、ストックが有り余ることから、20Aサイズの消費を兼ねた製作としました。

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消費すると言っても、長さ600mm3本しか消費しないのですけれど、使い道としては十分でしょう。

これで大まかな材料は揃いました。

 

これまで使用してきた2×4材船外機スタンド

ここで、これまで使用しきた船外機スタンドについて、振り返っておきます。

定番の2×4材を使った大変便利なスタンドでした。木材はとても軽く安価にそして短時間に仕上がりました。軽いと言っても重量は、4.7kg有りました。

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意外と重たかったんですね。

形状については、先に水を張ったバケツへプロペラ部を突っ込めるよう、スタンドの前側先端を開いた形としていました。

この形状は水冷式エンジンの場合に塩抜き水洗いする時、とても扱いやすいためオススメです。船外機を洗った後のバケツの水を、艤装品の水洗いにもまわすことが出来ます。

これが、市販されている下のタイプだと、下にフレームが当たるため、バケツを下からセットし難いんです。

折角バケツに貯めた水は、艤装品などを洗浄する水に回すことなく抜くことにもなり、エコではありません。

そこで、今回ステンレス材にて製作する船外機スタンドも、基本的な形状は同様としつつ、移動しやすいようにローラーなどを取付けることにしました。

溶接前の準備作業材料

ステンレスパイプを溶接接合させる際、材料がズレないようパイプバンドにて押さえ付けるため、2×4木材にて治具を先に製作しておきました。

溶接作業前に、このようにセットしておきました。
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メインフレームの基本形はL字型とし、角部が少し後ろに飛び出すような形状としました。

そこにローラー(キャスター)を取り付ける計画です。

 

メインフレーム治具にセット完了したら、いよいよ溶接作業となります。

と言え、溶接機などを準備しなければ作業出来ません。

スズキッドの100v直流アーク溶接機IMAX60と、Φ2.0ステンレス溶接棒、自動遮光面、革手袋を準備したら、ようやく作業開始となります。

ここまでの準備作業が長過ぎますね(;´д`)トホホ…

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溶接するまでが、結構大変なんですよ。

 

 

溶接作業

まずメインフレームは、L字型になるように溶接しました。これを左右2つ製作しました。
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治具にセットしたからと言え、やはり溶接すると左右でビミョーに熱収縮による変形量が異なります。

フレームの立ち(垂直方向)を揃えるため、曲げました。

20Aサイズのパイプなんてなかなか曲がりませんので、車のタイヤにて端部を踏み固定させて曲げました。もちろんタイヤをパンクさせないような処置は施しました。

この方法でタイヤ保護など何も処置しないと、パンクさせるだけだと思います。その前に危ないからやめておきましょう。

 

左右のフレームが完成したら、次に左右のメインフレームを連結させました。

こちらも溶接させ難い箇所になりますので、溶接前にそれぞれの部材をパイプバンドを使い、2✕4材の治具に仮固定させました。
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左右のフレームを連結させる部材は、サイズ10Aの両端ネジ加工されたステンレスパイプとしました。両端部にはネジ込みソケットを使い、そのソケット部をメインフレームに溶接することで、左右を分割出来る構造にしておきました。

分割することは無いと思いますが、分割出来る構造としておくことで、後に幅を変更したり出来る等の改造シロが増えますからね。

溶接による左右の変形(歪み)量をこの連結パイプが捻れたり曲がったりし吸収緩和させて、フレームの脚の着地性を上げる狙いで、この接続もしました。

 

溶接ってホント難しい!

溶接作業そのものが難しいのもありますが、溶接すると熱収縮にて曲がるから、正確な寸法出しが難しいんですね。

 

それでは、段取替えして溶接リスタート!

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溶接箇所1箇所に付き、毎回仮固定を替えるため、これが結構時間を要しました。

しかしその甲斐あって、溶接したい箇所をシッカリと、大きく曲がることなく溶接出来ました。

治具の仮固定の段取替えしながら進めた結果でしょう。(*´σー`)エヘヘ
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グニャグニャ曲がったフレームでなく、シッカリと狙った寸法と角度に仕上がった質の良いフレームに仕上がりました。

 

計画通りにフレーム下後部には、直径65mmのローラー(キャスター)を取付けました。

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ちなみに一回り小さい直径50mmローラーだと、寸法的に地面スレスレとなり過ぎるため、ローラー径を65mmとしました。

65mmローラーはナンシン社のモノで、その中心穴は8mmになります。

同じボルトサイズを用いる予定でしたが、加工しやすい1サイズ落としたM6とし、ボルト長さは70mm、(緩み防止)回転止めナット、そしてローラー中心穴部にはカラーとして8mm→6mmとする細いステンレスパイプを入れることにしました。

高速回転しませんので、緩み防止ナット1つのみでのボルト固定としました。

ボルトはローラーに直接触れないようにカラーを介するので、そもそも緩みにくい構造になります。また、もし脱輪してしまっても、持ち上げて運べば良いだけですからね。

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ローラーを取り付け、船外機を引っかけ載せるための木材をフレームに取り付けてみると、一気にそれらしい形になり、ぐっと完成形が見えてきました。

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その後、運ぶ際の持ち手を10Aサイズのステンレスパイプにて製作し取付けました。

大部分は製作と言ってもネジ込みパイプの接合なので、おもちゃ感覚で組み立てるだけの単純作業となりました。

フレームとの連結する一部は溶接としました。

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20Aサイズのパイプ内に、15Aサイズのパイプが入ることを利用して、船外機スタンドのメインフレームである20Aパイプに、持ち手先端15Aパイプを突っ込み、ピン留め接合することにしました。

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ハンドルは、意外と手間が掛かる面倒くさい製作方法となりました。

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持ち手は、船外機の積込積下作業の使い勝手を邪魔しないよう、さらに車などにて横に寝かせる時には少しだけエンジンカバーより飛び出していて欲しいことから、長さと角度を決めることが最後まで悩みました。

それも出来上がってみると、ソコソコ良い感じの持ち手になりましたヽ(=´▽`=)ノ

重量も4.3kgと木材のスタンドよりビミョーに軽く仕上がりました。

 

スタンドの中でも重要な寸法がありました。

それは水洗いするときのバケツ高さとの調整になります。
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ダイソー ソフトバケット(値段500円)との高さ具合はちょうど良いところにて、横に流した木材取付高さをセットし直しました。
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下側は、コレ位の高さとしておき
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バケツをセットしたら、その下に先程の木材を入れると、
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この様にキャビテーションプレートの高さから、約10cm程度バケツ高さの方が上回ります。

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バスケットにはロープの通る穴がありますが、水を含むとかなり止水してくれ、あまり漏れ出てきません。

数分くらいエンジン起動し洗浄している間なら、水の供給が少しあれば良いくらいとなります。

これで水洗いの準備が完了しました。

 

ここから更なるクオリティーアップのため、フレームパイプの脚に開いた穴を塞ぐエンドキャップを購入し、取り付けることにしました。

20A サイズのパイプは、外径27.2mmになりますので、最も近い外径となる28mmのモノを取り付けました。

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さらにゴムキャップも取り付けておきました。

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さらなる改善点として、当初の計画ではスタンド上部の持ち手にローラーを取り付けることでしたが、パイプなので意外と滑ってくれたため、不要となりました。

実際に横に寝かせてみると、エンジンの向きがクルクルと回りやすく、エンジンオイルが漏れ出る方向まで回ってしまったため、その対策を施しました。

Dリング×1、アイストラップ×2、ロープ1.5m、カラビナ×2
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コレらの材料を以下の様に取り付け、エンジンの回転防止を取り付けました。f:id:Minow:20220205203404j:image

カラビナを2つ使ったことで、着脱しやすい取り付けとなりました。

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この回転防止は、なかなか良いアイデアでした。

 

最後に

ステンレス材の船外機スタンドを製作してみましたが、製作作業はとても大変でした。

が、製作する過程を楽しめましたし、とても使い勝手が良くなり大成功だったと思います。

船外機スタンドの他に、これまでも数々の艤装品を製作してきましたが、まだ改良したい箇所がありますので、作業は暫くは続きそうです。

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