21ツインパワーSW5000HGをオーバーホールすることにしました。
海水で使用したリールは一年毎に分解して、ベアリングやギヤの状態を点検しながら、グリスアップした方が良いと考えています。
スプールは2個所有しており、15年式にはPEライン2号を、21年式にはPEライン3号を巻いてセットしてあります。
ライトジギングにて使用していますので、ラインは2号の方が使いやすく、結果としてこの一年間は15年式スプールしか使用しませんでした。
まずはこのスプールから分解し、点検してみました。
スプールの下側のドラブカバーを固定するビス3本を外し
音出し小判を外し(ここでは分解していますが、塩ガミしてなければ脱脂とオイルアップ程度で十分だと思います)
ドラグ座金を外しクリーニングしました。
スプール抜け止めバネを外したら、下側から細い棒で押し出すと、スプールベアリング間座からドラグ座金一式が取り出せます。
パーツ単体にしてクリーニングしました。カーボン素材のため黒々としていましたが、油っぽさが十分残ったグリスでした。
クリーニングが終わったところで、SWドラグ用グリスを使い組み立てました。
ラインローラーのシール構造は、とても強化されています。
が、ベアリングはシールドの無いオープンタイプで、ベアリング単体になるまで分解出来るため、クリーニングがしやすい良い構造でした。
このラインローラーは、高価な特殊撥水グリスとゴムシールにより防水性能を高め、回転性能を維持させる構造のようです。ゴムシールには欠損部が無さそうてしたので、特殊撥水グリスをタップリと塗り、組戻しました。
ドラグとラインローラーだけで部品点数がとても多いため、オーバーホールに1時間超掛かりました。
ここから本体のオーバーホールになります。
0.89mm六角棒スパナにて、イモネジを外し
ローターナットベアリング部のリテーナーを外し
ローターナットを19mmレンチにて外し、追加したボールベアリングをチェックしました。
錆びや回転不良もなく健全でしたので、ザルスオイルに浸してオイルアップのみとしました。
ローターを外すと、カバーされたクラッチ部のローラーベアリングが現れます。
ビス3本外してクラッチを取外し
ベアリング押えのプレートを外すと
ベアリングとギヤを、写真手前方向へ引き抜けます。ローター側からの分解はここまでとなります。
ここでは外さずボディーを割ることに
トルクスレンチ#6を使い外します
ボディーを横に向けて5本のビスを外します。
プラスタイプと、トルクスタイプがあります。
ここで使用するトルクスレンチは、#8になります。
ボディーを固定するネジを外したら、軽く押さえながらひっくり返し
リールフット側を真上に持ち上げて分解します
使用頻度が少なかったので、グリス汚れは軽いものでした。
ウォームシャフト部を分解し、グリスとオイルアップしました。
グリスアップ前でスムーズな回転だと思えましたが、グリスアップ後は滑らかさがアップしたスムーズな回転になりました。
使用頻度にもよりますが、年一回のメンテナンスがベターだと思います。