海水で使用したリールは一年毎に分解して、ベアリングやギヤの状態を点検しながら、グリスアップした方が良いと考えています。
タイトルの20ストラディックSW4000HGは、前回の分解整備を行ってから、もう1年経過しました。
このリールも新品購入してから既に2年も経過したのですね。時が流れるのは早いものです。
20ストラディックSWはサブリールにて使用頻度はとても少なく、回転に問題は無さそうでした。
先日20ツインパワー4000PGをオーバーホールしましたが、どちらもほぼ同じ構造ですので、私的には新鮮味に欠けるところもあります。
今回はこの20ストラディック4000HGをオーバーホールした内容になります。各所にボールベアリングを追加していますので、その点検も行いました。
まずはドラグから分解することにしました。
抜け止めバネを外し、ドラグワッシャーが分解します。
抜け止めバネはマイナスドライバーでも外せますが、シールリムーバーの方が外しやすいです。
カーボンワッシャーから滲み出た黒いグリスを、クリーニングし
SWシリーズ用のドラググリスを塗り、組立てました。
グリスを塗る際にマドラーを使うと、塗る側の手は綺麗なままとなるため、何かと操作性が良くなります。
ここからリール本体の分解となります。
メインシャフトベアリングガイドのセットスクリューを、0.89mmサイズの六角レンチにて外します。
ここにはボールベアリングを1個追加していますが、ベアリングの回転に問題ありませんでした。
外したベアリングは、小さな容器に入れ、ザルスオイルを吹きかけ浸しておきました。
リテーナーを外し
ローターナットを外します。
ローターナットにはボールベアリングを1個追加していますが、回転に問題ありませんでした。
ローターカラー(ローターとの間に座金(ワッシャー)が2枚ありますので、組立時に忘れずに)と、フリクションリングを外し
ローラークラッチを外し
ローラークラッチはパーツクリーナーにて脱脂し、バンタムオイルを注油しておきました。
ここからは後でメインシャフトを抜く時に外せば良いのですが、ベアリング押え板を外し
ピニオンギアとベアリングを抜取りました。
抜取る際にはピニオンギアにはワッシャーがあるため取り忘れないように
このピニオンギヤを抜取るタイミングは、ボディーを割った後のほうが間違いないと思います。
カバーを外し
ボディーを固定するボルトを外し
ひっくり返して、残ったビスを1本外すと
ボディーを割ることが出来ます。
シャフトを抜き取り、ウォームシャフト部も分解クリーニングしたら、パーツによってグリスとオイルを使い分け、組戻しました。
組立る際には、ボディー端の全周にシリコングリスを塗り、防水性を高めておきました。
ラインローラーの分解とクリーニング、そしてオイルアップしました。
プラスネジを外すと部品は分解出来ます。
パーツをクリーニングしたら、ボールベアリングはザルスオイルに浸しておき、グリス塗り組み込みました。
組立てた後、ハンドルを回してみましたが、整備前より更に軽くなりました🙌🙌🙌
全てのボールベアリング部や、シャフト摺動部にザルスオイルを注油した効果が現れたのだと思います。
でもボールベアリングの長寿命化を狙うのであればグリスの方が良いです。
のですが自分で簡単にベアリングを交換できますので、回転が軽くなるオイル仕様としました。DIY整備の利点は、自分の求める仕様により直ぐに変更が可能なことですね。
更にボールベアリングを追加したりすることも簡単に出来ます。
分解整備と改造が行いやすいシマノのリールは、自分にとって良いリールですね。