船外機の動力は、エンジンからドライブシャフト→ギヤケース内にてピニオンギアからフォワードギヤへ90度曲げ→プロペラシャフトを介してプロペラへと伝わります。
そんな動力の伝達経路でありますが、船用なのでドライブシャフトの半分から先のギヤケースは水中となります。そのギヤケースはオイルが充填されオイルシール等にてシールドされています。
ギヤケースにある何箇所かのオイルシールのなかで、先日プロペラシャフト側のオイルシールを交換をしたところになります。
今回は作業的にその先となるドライブシャフト側のオイルシールを交換しました。
今回も大変な作業となりましたが、オイルシール交換は何とか交換出来ました。
リスクと難易度高めな作業だと思います。
このドライブシャフト側のオイルシール交換は、プロに任せるか、新品のギヤケースに交換してしまったほうが、賢明だと思いました。
オイルシール交換作業
はずはプロペラを外します。
そして、プロペラシャフトベアリングハウジングを外します。
(※先にギヤオイルを抜く作業が有ります)
全体的に少し傾けたいので、船外機スタンドの持ち手を外し、スラストマウントから外して傾けました。
ギヤケースを留めるボルト2本を外します。
するとギヤケース全体が外れます。
ウォーターポンプインペラが収まるウォーターポンプケースを外していきます。
4本のボルトを緩め外します。
ボルト4本を外すと、ウォーターポンプケースを外せます。
インペラとピン、Oリング、ポンプケースアンダーパネルを外します。
インペラの部品交換なら、ここで折り返しとなります。
が、オイルシールはその先にありますため、まだまだ作業は始まったばかりになります。
ウォーターポンプケースの下側はこんな感じでした。
ここまでの作業は楽勝です。でした。
ここから先に難関が2つも待ち構えていました・・・。
最初の難関が、このピニオンギヤの分解になります。
このピニオンギヤを固定するEリングが、なかなか外せませんでした(汗)
Eリング着脱専用工具があると、作業は早いと思います。
が、私はピックアップツール2本を使い、何とか外しました。
この少しだけ浮かせた瞬間、ヤッタ~でした😁
何とかギヤを分解することが出来ました。
がしかし、まだ道半ばになります。この先のオイルシール交換が、今回の目的になりますからね。
そのオイルシールは、ドライブシャフトを抜き取るとこんな感じでした。
ここのオイルシール部は、冷却用給水ポンプの吸入側の水路にあたるため、とても錆びやすい状況にあります。
初見でこれはヤバいって感じました(^_^;)(^_^;)
この写真を見て、あっヤバいって感じられた方は、普段から相当な整備作業をされているのだと思います。
オイルシールは嵌め込み固定されていますが、その周りが塩ガミして固着してしまうと、接着剤にて固定されたような状態となります。
となると、なかなか抜き取れないってことです。
となると方法は?
オイルシールを破壊することになります。
そう、これが今回最大の難関となりました。
この破壊作業がとても大変なんですよ( ´Д`)=3
力を入れ過ぎると余計な部分を傷つけてしまいますし、力を入れなければ破壊出来ませんからね。
コレ、やった人にしか大変さは伝わらないと思います。
何とか抜き取ったオイルシールは、コチラ
新品と比べるのは酷なくらい、破壊しながらの抜き取りとなりました。
このオイルシール(部品番号:59299-97J00)の抜き取り作業だけで2時間を要しました。
疲れた〜
オイルシールを抜き取っても作業はまだ残っています。
塩が固着した箇所は、100円ショップのこんなブラシを使い、クリーニングしました。
このブラシのお蔭もあって、随分楽に綺麗な状態になりました。
まだ少し汚い箇所が残りますが、時間の都合にて諦め、オイルシールを嵌め込みました。
ソケットレンチにエクステンションバーを延長し、オイルシールを押し当てながら軽く叩き入れました。
ここからはギヤ組立、ドライブシャフトの組立へと折り返しました。
ギヤケースを組立てたら、つぎはウォーターポンプを組立てます。
ウォーターポンプケースのガスケット(部品番号:17472-97J00)はギヤケースのオイルシールを一部兼ねていますので、新品に交換しました。
このガスケットは何枚かストックしておいた方が良い部品になります。
ウォーターポンプを組立ます。
ギヤケース、ウォーターポンプを組立終えたら、ドライブシャフトハウジングに組付け、ギヤオイルを入れ作業完了となりました。
作業長かった〜(T_T)
辛かった〜(T_T)
もう二度とやりたくね〜 です。
このオイルシール交換は、大変でした。