私は蚊のいない時期のみ溶接作業をし、プライベート作品を製作しています。
溶接だとボルト固定などの連結よりもスッキリとした比較的欲しい形を作りやすくなります。
でも、溶接が出来るからと言っても直ぐ形になる訳ではありません。何か製作する工程の中では、溶接作業はほんの一部に過ぎません。その前の切断や曲げ加工などのほうが、より多くの手間と時間がかかります。
自分で製作するようになってからは、溶接された既製品を見ると、何て有り難いんだ!こんな手間のかかるモノをこの値段で!って、良く思います。
今回はタイトルのコマセホルダー製作のご依頼がありましたので、久しぶりに製作することにしました。
今回、その角型コマセホルダー製作の加工工程をお見せいたします。
まずは丸棒6mmの切り出しを行いました。
コマセホルダーに用いるバケツは、伸和 角型5Lサイズになります。
丸棒が長さ2mのままだと、曲げ加工するときに長過ぎて邪魔なため、まずはバケツの4辺合計長さより少し長い800mmに切り落としました。
次に、切り出した800mm長さの丸棒を曲げていきます。どこから曲げても良いのですが、左右対称に加工しやすい丸棒の中心から1箇所づつ曲げていきました。
角型バケツといってもバケツの角部は少しラウンドした形状なので、比較的形状の近い単管パイプを型にして押し当てるようにして曲げていきました。
おおよそ曲げたら、最後はアルミ製のパイプベンダーを用いて、90°になるよう形を整えながら曲げます。
角4箇所を曲げたら、最後に端部の余分な長さを切り落とし、ようやくフレームの形が完成します!
フレーム2つを製作するのに掛けた時間は、3時間超😫
疲れたけど、手曲げ加工は自分史上サイコーレベルに仕上がりました!
ここからフラットバーを溶接していくのですが、その前にフラットバー側に加工が必要となります。溶接知識のある方ならピンとくるはずてすが、それは意外と面倒な開先加工になります。
休日なのに、ここまでの作業だけで疲れてしまいました。ここで休憩というか、工程的にはキリがいいので作業中断としました。作業の続きは来週以降となります。
今週休日は北風が強く海況が悪かったため釣りも、山は吹雪いてスキーへ出掛けられなかったため、比較的作業は進みました。
それよりも艤装品製作に用いるステンレス材って、切断、曲げ、溶接どの加工手間は軟鋼より倍大変なんですよね。
その分、仕上がった後の想い入れも強くなります。
今回は人に渡るモノなので、手抜きなど出来ません。なので、いつもより余計に疲れました。自分用はいつも手抜きと妥協ばかりですからね。
ここから最後の溶接は、一発勝負みたいなところがあります。書道の毛筆字によく似ていると感じていて、上手い下手が良く出ますし、一旦筆を紙にのせてしまうと、その後のやり直しが何ともし難いようなところが、溶接と似ています。
更には筆使いよりもかなり早いスピードで溶接が進むため、かなり集中力が必要となります。
プライベート溶接ではありますが、今回の溶接品は、毛筆字を人に飾ってもらうための作品作りしている感覚です。
そんな精神論はここまでとし、作業を進めます。
柄となる材料は厚さ6mmのフラットバーを使用しました。
6mm丸棒と6mmフラットバーを溶接すると、そのままでは深さ方向の溶け込みが浅いため、開先加工を施し溶接することにしました。
開先加工になりますが、昼間は仕事であるため、騒音を伴うグラインダー作業を昼間に行えません。そこで、夜な夜なヤスリによる手作業にて、角を削り落としていきました。
グラインダーであれば一瞬にて完了する作業でありますが、帰宅後少しづつではありますが進めました。
休日晴れたので、溶接作業を朝から開始
鉄板にクランプ留めして、材料が動かないようにしておきます。
あとは溶接するだけです。
ここまでの作業に手間がかかるんですよね。
フラットバーの両端にフレームを溶接し、溶接作業は完了になります。
このあとは、フラットバーを所定の長さに切断するだけです。
フラットバー長さは、今回は80mm
切断したらバリ取り、溶接によるスパッタを落とし、少し磨いたら出来上がりです。
溶接の出来映えは、最初に行った一つ目は少し醜い仕上がりに、2つ目はキレイに仕上がりました。
ホームアーク溶接としてはまぁまぁの出来具合でした。
今のところコマセホルダーといっても丸形はφ150、角型バケツに対応したホルダーしか製作出来ません。
丸棒を円に曲げることが出来るローラーベンダー(ロールベンダー)がないと、他の丸形を製作出来ません。
密かにローラーベンダーを製作してみたくなりました。